いつも、いつだって、末法の世

2023年3月23日に冥王星が水瓶座に入ります。

間もなくですが、皆様、いかがお過ごしでしょうか。

「自由で平等な時代が来る!」とワクワクしていますか?
それとも、「冥王星が星座をまたぐ時に大災害が来る!」とか「世界が混乱に陥るような出来事が起こる!」と不安に苛まれていらっしゃいますか?

確かに阪神大震災が起こったのは冥王星が射手座入りする直前でしたし、東日本大震災が起こったのも天王星が牡羊座入りする前日でした。
そういうことがあると、トランスサタニアンが星座をまたぐ時に何かが起こるような気がしてしまいますよね?

しかし、1923年の関東大震災は天王星魚座15度、海王星18度、冥王星12度で特に惑星が星座を移動するタイミングではありませんでした。(太・月・木・天・冥でホームベースができていますが・・・)

そして、記憶に新しいトルコでの震災も、世界最大の震災といわれているチリ地震もトラサタの惑星移動とは関係ありませんでした。

戦争、政変などもホロスコープ上のイベントと関係ないタイミングで幾つも起こっています。

これらのことから、西洋占星術で災害や戦乱をピンポイントで当てるのはかなり難しいことがわかります。

そして、人間はいつだって「世界の終わり」とか最悪なことばっかり想定してしまうところがあるものです。

古来より、神話や聖書、経典には世界の終わりについて説かれているものが多いですし、予言も怖いことばっかりです。

日本でも平安時代に末法思想が流行りましたよね。

末法の世とは、人も世も最悪となり正法(釈迦の説いた正しい教えが世で行われること)がまったく行われない時代のこと。

日本では『周書異記』を根拠に釈迦入滅を紀元前949年として、1052年(永承7年)を末法元年とした。末法の到来は人々に恐れられ、盛んに経塚造営が行われた。
1052年、つまり平安時代末期は貴族の摂関政治が衰え院政へと向かう時期で、また武士が台頭しつつもあり、治安の乱れも激しく、民衆の不安は増大しつつあった。また仏教界も僧兵・強訴の台頭によって退廃していった。このように仏の末法の予言が現実の社会情勢と一致したため、人々の現実社会への不安は一層深まり、この不安から逃れるため厭世的な思想に傾倒していった。

(Wikipediaより)

1052年から末法の世が始まったみたいですね!
このように、人は常に不安を抱くもので、大災害とか戦争とか食糧危機とか最悪のことを想像して、この世の終わりみたいな気分になりがちなんですよね。

そう考えると、不安になっても意味がないような気がしてきませんか?

西洋占星術はけっこう当たりますし、魅力のあるものですが、それを不安を増殖させるために使うのはもったいないです。

また、私たちは限りある時間の中で、災害に備えたり、病を予防したり、世界の行く末を案じるために生まれたわけではありません。

個人にできることは限られているので、心配をするよりも、自分のしたいことは何か、ということに焦点を当てて今できることをやっていきましょう!

冥王星水瓶座入りを目前にして、不安の集合意識のようなものを感じたので、久々にブログを書いてみました。

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