小説、漫画、映画、ゲームなどのキャラクターの創造って難しいですよね。自分の頭だけで考えているとパターンが固定されてくるものです。
既にある作品と被りそうだったりと悩ましい問題もありますよね。
では、キャラクターのホロスコープを出して、そこから設定を作っていくのはどうでしょう?
と思ったら、既にそんな本が出版されていました。
クリエイターのための占星術
-キャラクター、ストーリーと世界観の作り方-
著者 コリーン・ケナー
訳者 シカ・マッケンジー
出版社 フィルムアート社
「10の天体=キャラクター設定 × 12の星座=ストーリー展開 × 12のハウス=舞台設定で、【1440通り】以上のキャラやストーリーが作れるよう伝授します。」
という本の触れ込みの通り、惑星、星座、ハウス、アスペクトなど、西洋占星術の要素全てを満遍なく使用して、創作に役立つようにガイドされています。
10惑星だけではなく、ジュノー、ベスタ、パラス、セレス、キロンの小惑星やリリスについても書かれているので、小惑星やリリスの解釈を深めるという点でも使えそうです。
装丁が映画「ミッドサマー」のパンフレットのような雰囲気でとても素敵な本なんです。
Amazonの感想では、具体例が少なくて抽象的過ぎるとか、プロットに行くまでに時間がかかり過ぎて実用的じゃないという意見もありました。
発想法として役立つとは思いますし、既に占星術の知識がある人が惑星や星座について知識深めるには良い本なのですが、確かに、この本を使って一から物語を作ろうとすると難しいかもしれません。
20の質問エクササイズという発想を拡げるための問いかけがあるのですが、具体的に落とし込みたい時には混乱するような気もしました。
全てを占星術を使って決めるのではなくて、話の着想とかキャラクターとか自分の発想では限界に感じた点を補うようにした方が上手く使えそうです。
巻末に架空のホロスコープ出して、キャラクターを作る方法が載っています。惑星や星座からキャラクターを作るよりも、こちらの方が実用的だと思いました。
ということで、今回のブログでは、ホロスコープからキャラクターを設定する実演をしたいと思います。
ホロスコープからドラマのキャラクターを創作する
タイトル:「バツイチ男のシェアハウス」
設定:30代半ばのバツイチ男たちが目黒にあるシェアハウスで暮らしている。シェアハウスでの生活を通して、それぞれ別々の道へ進んでいくまでを描く。
(ここまでの設定は適当な思い付きです)
獅子座の男
広告業界で働く、毎日がフェスみたいな派手好きな性格。
ASCが水瓶座なので、中性的で理知的な雰囲気。でも、とにかく陽気で見た目とのギャップがある。
4つの獅子座の惑星は7室にあり、実は寂しがり屋で相手を必要としている。
太陽・木星・天王星のグランドトライン持ちなので、発想力に富み、携わった企画が大成功し話題になることもあるが、炎上して大損害を会社に与えるなど波が大きい。(木星・冥王星オポジション)
仕事や遊びを優先し家族を顧みなかった末に、「あなたは本当は陰湿な男なのよ!」と妻から捨て台詞を吐かれ出て行かれる。
友達が多いけど、本音を言える相手は少なく関係が長続きしない。
明るい性格に見えて、たまに驚くほど冷たい言動をすることがある。
実は幼少期の母親によるトラウマが原因なのだが、自覚はなく、自分をコントロールできない。(月・冥王星オポジション)
蟹座の男
優しくて友達思い(蟹座)、半年前に心療内科(MC魚座)のクリニックを開業した。
獅子男とは小学校からの幼馴染。性格はかなり異なるけれど、月が獅子座なので合う部分もある。
ASC双子座なので、見た目よりかなり若く見える。それがコンプレックスでもある。(ASCにキロン合)
月・冥王星スクエアなので、母親によるトラウマを自覚しているが、克服できていない。
代々医者の家系で、母親から精神科医になることに大反対された。
太陽・海王星オポジションなので、依存症があるが自覚がない。
共感力があり過ぎて、患者に巻き込まれたり、恋愛関係になってしまう。
妻は元患者(7室海王星)で開業する時に反対されて離婚した。
DSC天王星、7室海王星なので、変わった人が集まってきてしまう。
射手座の男
射手座の星が全部4室なので、射手座なのに引きこもり気質。
自宅兼工房で彫金作家として生計を立てていた。
獅子男とはジュエリーのイベントを通して知り合う。
量産型のジュエリーを作るのが嫌。個性的なデザインが評価され、海外からオファーをもらうが、英語が苦手なので無視してしまう。
札幌市生まれだが、若い頃から自宅で金属を磨いてばかりの日々で他の地域に行ったことがない。
知床や帯広のことを聞かないでもらいたい。稚内?そんな遠くのことは知りません!
ASC乙女座なので、端整な塩顔で白いトップスとデニムしか着ない。
仕事場は整理整頓が行き届いているが、それ以外のことには無頓着。(ASC乙女と射手座の混合)
4室の太陽と7室の月がスクエアで、仕事と家庭で葛藤する。
彫金しか興味がなく、「あんたなんて彫金と結婚すれば良かったのよ!」と妻から捨て台詞を吐かれて出て行かれるが、それもそうかもと妙に納得してしまう。
と、こんな感じで設定してみました。
惑星とか星座でキャラを作るより、個性的なキャラが作れますよね。
射手座だと、アクティブで行動力があって、北海道の各地を旅したり、アラスカで登山とかしてそうですが、4室に星大集合だと、射手座なのに引きこもりという新しいキャラクターが生まれます。
射手男の場合、家にしかいないけど古代の文字や文様に詳しかったり、民族衣装や工芸に造詣が深かったりして、遠くの世界に意識が向いているところは射手座的という設定にすれば説得力が増します。
ASC乙女座なんで、射手座なのに整理整頓が得意だったり、神経質な部分もあったりするのも面白いですね。
獅子男と蟹男は月と冥王星のハードアスペクトが共通点なのですが(実は射手男も月・冥王星セスキコードレイト)、スクエアとオポジションの違いで自覚ありと無しという設定で違いが出せます。
それぞれの登場人物のシナストリーから物語の展開を考えたり、トランジットの影響でアクシンデントを想定してみるのもいいですね。
今回はドラマの登場人物でやってみましたが、漫画でも小説でも使えますし、デザインや企画などの発想にも役立てることができます。
ホロスコープの知識はあまりないけど、ホロスコープを創作に使ってみたいという方は、通話・オンライン鑑定にお申込ください。
セッションするような感じで創作のお手伝いができます。アレンジできますので、お気軽にお問合せください。
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